2012年3月12日月曜日

趣味の文具箱22

趣味の文具箱22を買いました。

趣味の文具箱 22 (エイムック 2352)趣味の文具箱 22 (エイムック 2352)

伊集院静さんのインタビュー記事が巻頭のほうにあり、興味深く読みました。
氏はモンブラン149(万年筆です)の愛用者とのことですが、

「小説やエッセイはボールペンで書いている。今、月に四〇〇枚の原稿を書かなければならない。できるだけ疲れを少なく、速くこなすためにはボールペンの使い勝手がまさる」
愛用のボールペンは三菱鉛筆のジェットストリーム。細身の丸軸はペンダコにやさしく、油性インクはなめらかに原稿用紙を滑ってくれる。

と、ありまして。

あれっ、て。
私、ジェットストリームだと手が疲れるので、万年筆に持ち替えたんですが、ジェットストリームのほうが実は疲れないの(;´Д`)?

そこ、自分の感覚を信じるところですか?

ボールペンだと筆圧かけちゃうので、指が痛くなるんですよね。悪いのは私の筆圧であって、ペンじゃないんじゃないかというのは、うっすら思うけど、でもどうしたらいいのか。


ところで私は、本や雑誌を見る時、気になったページには付箋をはる癖があります。
だから、読み終えた雑誌には、紙のヒラヒラがいっぱいついています。
後でそのページだけ読み返してみたりするんですが。
昨日、趣味の文具箱22の、付箋が貼ってあったページをなにげなく開いてみたら、そこに付箋を貼った記憶が全くないページで、記憶力ヤバいヤバすぎって焦ったんです。

後で分かったんだけど、それは私じゃなくて、娘が勝手に付箋を貼ったのでした。
24ページ目でした。表紙の写真に写っている緑色のペンが紹介されているページです。
アウロラというメーカーの、マーレ・ティレニアという万年筆でした。
娘に、なんでこんなとこに付箋を貼ったの? と尋ねたら、
「このペン欲しいから買ってもらおうと思って( ・∀・)」と言うので、値段を一応見たら、13万4400円でした。
椎堂オカンが一瞬でノーコメントになったことは言うまでもありません。

娘には以前、甘やかそうと思って、LAMY abcという、子供向けの万年筆を買い与えました。あれがあるやん、て諌めたら「だってあれは子供用でしょ?」と返されました。
どういう意味でしょうか。うちの子は、いつから子供じゃなくなったんでしょうか。
そんな違いが分かる幼児いらんねん。

一般に、「子供には、子供だましではなく、本物を見せよ」などと言いますが、子供に本物を見せると、本物を欲しがりますので危険です。子供はけっこう賢いのです。どっちが良いものかは、教えなくても、ちゃんと見抜きます。
だから、子供にはとりあえず子供だましのものを見せておくべきです。
私はそういうことを今回学びましたね。

赤ん坊だって、携帯電話の形をした玩具よりも、実際に通信可能な本物の携帯電話を見分けます。テレビのリモコンだってそうです。どれが偽物(玩具)で、どれが本物か、一瞬で見分けます。
携帯電話を乳幼児から守るべく、我が家では機種変更したあとの、残骸のほうの電話を娘に「ほんものだよ〜(*´∀`)」と言って与えましたが、ちょっと触ったあと、「ちばう!!」とかいって床に叩きつけられました。
そうさ、ちばうさ! どうしてわかった。
本当に不思議です。リモコンも携帯電話も、稼働中のものでなければ、乳幼児は納得しないという事実は、我が家だけでなく、どの家庭でも問題視されていることです。
この問題に解決策はありません。電話帳に登録してある友人や上司や取引先に、うっかり子供が電話をかけないようにするには、うっかり電話をそこらへんに放置しない事しかありませんが、大人は確実にうっかりします。

たぶん人間は生まれつき割とかしこいのだけど、生きてるうちに、だんだんバカになるんですよね。

うちの娘が何を根拠にLAMY abcよりマーレ・ティレニアのほうが「いいもの」だと思ったのかは謎です。子供たちと話していると、時々ほんとうに不思議なことを言う人達です。

娘が、「みどりのやつがダメなら、こっちでもいいよ♪」と、ファーバーカステルのペンオブザイヤー2012 ゴールドオーク39万9000円を指さしたので、趣味の文具箱22は、本棚の一番高いところに隠しました。

ずっと以前になんとなく書いた「木剣の時代」で、イルスの兄貴のジンが、おとんの剣を盗むシーンがありますが、なんで盗むのか何となく今さら納得がいってきた。そっちのほうが本物だからだな。仕事用のケータイを子供にとられるみたいなもんだと思います。ヘンリックも、うっかりしちゃったんだね。いまさら親近感湧くわ……。

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